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被災地・東北に今、何を学びに行く?~熊本の高校生の作戦会議

2017.12.26

熊本県益城町から井下がレポートします。

2018年1月4日(木)・5日(金)・6日(土)の3日間、熊本地震を経験した益城町の高校生が、東日本大震災で被災した女川町で学ぶ「東北スタディツアー」を開催します。

それに先立ち、12月22日(金)の夜、益城町保健福祉センターにて、「何を学びに行くのか?」を考える事前ミーティングを行いました。

ツアー参加予定の6名のうち、日程の関係でまずは4名が集まりました。初対面のメンバーもいたので、自己紹介から始まりました。

▲自己紹介で少し打ち解けてきたところで、「東北で何を学ぶか」を考えるために、まずは自分自身を振り返るワークを行いました。生まれたときから今までの人生を、テンションの上下を元に振り返ります。

▲お互いを知る意味も込めて、ペアワークでそれぞれの人生について語り合いました。小学校時代の人間関係の話、地震当初の話など、語り合う中で共通点を見つけたり発見があったりしながら、打ち解けていく様子がありました。

▲人生の話をする中では、「地震」というキーワードがよく聞かれました。

「地震の時、こんな感じだった」
「地震のこと、忘れとった」

2016年4月から自分がどう過ごしてきたかの話は、お互い特に共感するポイントが多かったようです。

▲その後、「なぜこのツアーに参加しようと思ったか」について発表しあいました。

「震災から7年経っている東北の地が、どうなっているのか実際の姿を見てみたい」
「具体的な東北での活動や、活動資金の集め方を知りたい」
「本当の復興と何かを知りたい」
「東北の方たちの生き方を知りたい」

など、今の彼らの現状から様々な視点の動機がありました。

▲それぞれの参加動機を確認し合った後、3日間のテーマについて案出ししました。自分なりの課題意識を、「?」で終わる文章にして考えました。

▲「本当の復興とは何か?」
「復興の理想の最終形態とは?」という大きな問い。

「テレビで全国に言いたいけど言えないことは何?」
「復興のための資金集めの方法は?」
「これから問題になることは何か?」
「どうすれば忘れられないか?」
「今やるべきことは?」という未来への問い。

「人々の立ち上がり方とは?」
「人とのかかわり方は?」という生き方の問い。

それぞれの問題意識から様々な問いが生まれました。

▲最後に感想として、以下のようなコメントがありました。

「日常でこんな風に地震後の問題意識について語り合う機会がなかったので、すっきりした」
「このメンバーで行くのが楽しみになった」
「この機会に、自分にできることを真剣に考えたい」

企画者とお客さんという関係ではなく、参加者全員が当事者意識をもって一緒に学びに行こうという約束をして、事前ミーティングを終えました。

2018年1月4日(木)・5日(金)・6日(土)での東北スタディツアーについても、後日報告します。益城町の高校生が東北に何を学ぶか。楽しみにお待ちください。