【インターン体験記】「僕と数学と子どもたちと」
2016年4月から、1年間のインターンシップで女川向学館にやってきた山田圭之進(やまだ けいのしん)です。主に小学校高学年から中学3年生までの算数と数学の授業を担当しています。
僕はインターンになるまで、数学を教えるということについて深く考えたことがありませんでした。数学と言えば、答えに辿り着くまでの過程で分からないところがあると、焦りや苛立ちを感じてしまうことが多かったのも事実です。ところが、向学館で子どもたちに教えるようになってから、数学を教えるということが分かってきました。
まず、わかりやすく伝えることを目的に行った教材研究のおかげで、数学という教科と算数をつなげて体系的にとらえられるようになりました。問題を解くためにこれまで学習してきた内容とのつながりや、その問題で問われている能力が手に取るようにわかるようになりました。
さらに気づいたことがあります。
数学で僕が躓いていたポイントは、数学を苦手とする子どもたちが理解できるポイントと重なります。数学に対して苦手意識があったからこそ、数学が楽しめていない子どもたちの悩みに共感できるという利点に気づくことができました。こうした気づきがあったからこそ、相手の立場に立って伝えるという意識をしっかりと持って、授業に取り組めるようになったと感じています。
今日も数学を苦手としている生徒が自習室にやってきました。僕はその生徒と一緒に問題と向き合います。
答えに行き詰まったときは、問題を解く過程を辿り、一緒に解き方を悩むこともあります。
そうすることで、僕は問題が解けた喜びを生徒と一緒に分かち合いたいと思っています。
「先生に教わりはじめてから、授業についていけるようになった」
「数学の授業を楽しく感じられるようになった」
「自分で勉強できると思えるようになった。」
これは、自習室にやってくる生徒たちの感想です。
教えることに自信がついてきたと同時に、児童・生徒から数学に対する前向きな言葉を聞くことができるようになりました。
分かる喜び、解ける喜びを一人でも多くの子どもと共有し、それぞれにとってより良い学びを明日へとつなげていきたいです。