最新のお知らせ

卒業生が「やくそく旅行」で支援企業等お礼訪問

2012.3.15

被災地から、合格の報告。岩手・宮城の中学生が
支援者に「ありがとう」を伝えるため上京

~コラボ・スクール卒業生が、鳩山由紀夫氏・メリルリンチ日本証券など訪問~

「やくそく旅行」のプレスリリースを、報道関係者向けに配信いたしました。
 報道関係者の方がお近くにいらっしゃれば、お知らせいただければ大変有難いです。
 詳細は、こちらからダウンロード(PDF)いただけます。

特定非営利活動法人 NPO カタリバ(代表理事 今村久美)が、
ハタチ基金事業として宮城県女川町・岩手県大槌町で運営する
「コラボ・スクール」は、本年 3 月に初めての卒業生を 124 名送り出します。

これまで学校を支えて頂いた支援者へ「ありがとう」の気持ちを直接伝えるため、
この春高校生となる生徒 20 名が、3 月 18-21 日に春休みを利用して上京します。

1 年間の成果を一般支援者向けの報告会で発表するほか、支援団体を訪問。
支援企業の社員と交流しながら、“将来”や“仕事”をともに考える
ワークショップも開催します。

■ 被災地の放課後学校「コラボ・スクール」とは?

コラボ・スクールは、被災地の子どもたちのための放課後の学校です。

同スクールのある宮城県女川(おながわ)町と岩手県大槌(おおづち)町は、
東日本大震災により大きな被害を受けました。
住居倒壊率はそれぞれ 82.6%(被災地で 1 位)、64.6%(同 3 位)と高く、
多くの子どもたちが津波で自宅を失いました。

仮設住宅などで暮らし落ち着いて勉強する場所を奪われた子どもたちのため、
2011 年 7 月に開校したのが「女川向学館」、同年 12 月に第 2 校目として
スタートしたのが「大槌臨学舎」です。
小中高生約 310 名に“学びの場”を提供、学習指導などを行ってきました。
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■ 子どもたちが支援企業を訪問、「ありがとう」を伝える

コラボ・スクールの授業料は、今年度は無料。
国内外の法人・個人の皆様からのご寄付によって、学校を運営できました。

「これまで支えてくれた人たちに、感謝を伝えたい」このような想いから、
女川向学館と大槌臨学舎を卒業する中学 3 年生 20 名が、春休みを利用して
3 月 18-21 日に上京します。

進学という人生で最初の岐路に立つ年に、震災でたくさんのものを失った彼らも、
この春に高校受験を終え、旅立ちを迎えられます。
そのお礼を生徒たち自身から伝えるため、支援企業・財団など(以下)を訪問します。

<訪問企業・財団例>
ハタチ基金、メリルリンチ日本証券様、サッポロホールディングス様、
ベネッセコーポレーション様、ゴールドマン・サックス様、バーバリー基金様、
新日本有限責任監査法人様、鳩山由紀夫氏など

■ 15歳という節目で、「将来」や「仕事」を考える“きっかけ”に

今回の「やくそく旅行」は、生徒にとっての“体験学習”とすることも目指します。
到着した日に、生徒全員でオリエンテーションを開催。感謝の気持ち、
そして被災地から伝えたいことを言葉へと整理します。

翌日からは支援企業・財団にご協力いただき、普段訪れることのできない職場に
入って社会人と話します。たとえばメリルリンチ日本証券様への訪問では、
同社社員も参加してキャリアを語り合うワークショップも開催。
将来や仕事のために視野を広げる機会とします。(詳細はプログラム・日程を参照)

また、被災地での“日常”から離れた環境に身を置くことで、
震災からの自分自身を振り返り、高校入学後の生活を主体的に過ごすための
“きっかけ”をつかみます。

■ 遠くから応援してくれた一般支援者に、将来の夢を“約束”

3 月 20 日には、寄付者やボランティアなど一般支援者向けに活動報告会も開催します。

生徒たちから、現地での学習の様子や1年間の成果、卒業後の進路などを
発表するとともに、将来の夢やそのために頑張ることを、
支えてくれた人たちに“約束”します。

支援者も、生徒たちと交流することで被災地の実情について理解を深め、
「被災地のために、自分にもできること」を考える場とします。

・日時:3 月 20 日(火) 17:30~20:30
・場所:高円寺コモンズ(JR 高円寺駅徒歩 5 分)
・参加者:個人寄付者・ボランティアなど(定員 30 名)
・プログラム:生徒たちからのプレゼンテーション、女川向学館・大槌臨学舎の運営報告、
       支援者とのグループワーク等

■ 「東北復興」を担う人材の輩出を目指し、旅費への寄付を呼びかけ

コラボ・スクールは、「震災という苦しく辛い試練を乗り越えた子は、
誰よりも強く優しくなれるはず」という思いからスタートしました。

学習指導やキャリア教育を通じて、震災の経験を“悲しみ”から“強さ”に変える
学習機会を提供することで、10 年後の日本にイノベーションを起こしてくれる
人材を、東北の地から輩出することを目指しています。

今回の「やくそく旅行」の宿泊・交通費等には、約 140 万円がかかることを想定。
広く一般の方々へ寄付を呼びかけています。
<生徒たちの将来の夢の例>
「避難所生活をしているときに、私たちのことを想い励ましの言葉をかけてくれた、
 あの人のような看護師に将来私もなりたい」
「福祉の仕事でお年寄りの方々のために働きたい」
「向学館で、たくさんの人に支えられていることが分かり、勉強を頑張れました。
 前は保育士になりたかったけど、病院で働く姿がかっこよくて、
 震災後に薬剤師を目指すことにしました」
「女川町はこのままではいけない。自分が女川町を支えられる人間になりたい。」
「ここで集中して勉強して、消防士になる夢を叶えたい」

【 企業・財団などからいただいたご支援の例 】

ハタチ基金事業として行われているコラボ・スクールは、
さまざまな企業・財団・個人などからご支援をいただいています。

・メリルリンチ日本証券様:大槌臨学舎の設立・運営にご支援を頂きました
・サッポロホールディングス様:2011 年 9 月「恵比寿麦酒祭」の売上等、
 ハタチ基金を通じてご寄付頂きました
・ベネッセコーポレーション様:学習教材をいただくとともに、ご寄付を頂きました
・近畿大学様:女川向学館にご寄付を頂きました
・ゴールドマン・サックス様:女川向学館の自習室の費用などのご寄付を頂き、
 有志のプロボノチームによるご支援が進行中です
・東日本大震災復興支援財団様
・孫正義氏:孫正義様が設立した同財団から、助成を頂きました。
 また、孫正義様からはハタチ基金にご寄付をいただきました。
・バーバリー基金様:ご寄付を頂きました
・新日本有限責任監査法人様:大槌臨学舎の設立・運営にご寄付頂きました

<ハタチ基金とは?>: 東日本大震災で被災した子どもたちが、社会を支える自立した 20 歳へと成長するよう、震災から20 年間、心のケア、学び、就業の機会の支援を継続的に提供する基金です。日本財団を設置団体としてチャンス・フォー・チルドレン、
トイボックス、フローレンス、NPO カタリバの 5 団体が共同で行っています。
<詳細> http://www.hatachikikin.com/
<事務局お問合せ> 03-5327-5667 (NPO カタリバ内)

【 「やくそく旅行」の日程・プログラム 】

※クリックすると拡大します。

【問合せ先】
特定非営利活動法人 NPO カタリバ / E-mail: pr-tohoku@ml.katariba.net
(担当:高山)
ハタチ基金事務局(NPO カタリバ内) / E-mail: info@hatachikikin.com
(担当:横井)
( 東京都杉並区高円寺南 3-66-3 高円寺コモンズ 2 階 03-5327-5667 )