大槌臨学舎が本開校します
被災地の放課後学校“コラボ・スクール”の第2校目、「大槌臨学舎」を本開校します。
本開校を記念し、2012年1月23日に岩手県大槌町で、開校式を開催します。
※開校式など詳細につきましては、報道関係者向けプレスリリースをこちらからダウンロード(PDF)いただけます。
住居倒壊率3位、震災で壊滅的な被害を受けた大槌町
岩手県大槌町は、東日本大震災による津波と火災で壊滅的な被害を受けた、三陸沿岸の町です。住居倒壊率は64.6%と被災地で3番目に高く、町庁舎も津波で崩壊しました。
また、仮設住宅内での勉強は集中しづらく、スペースの確保や学習机など、子どもたちへの学習支援が必要です。また家庭の経済状況や交通機関の悪化により、進学をあきらめる生徒が出ることも予想されています。※1
津波で、家や塾を流された子どもたちのために
震災で自宅や塾を流され、勉強する場所を奪われた子どもたちのために、NPOカタリバは「ハタチ基金」の支援事業として、放課後学校「コラボ・スクール」を設立。第1校目の「女川向学館」(宮城県女川町)では、2011年7月から小中高生約230人に学習指導を行ってきました。
この度、バンクオブアメリカ・メリルリンチ様(Give2Asia財団様)、新日本有限責任監査法人様の2社からご支援を頂き、岩手県内では初めてのコラボ・スクール「大槌臨学舎」を開校いたします。同校は2011年12月に準備開校、高校受験を控えた中学3年生約85人が既に通学しています。
10年後の日本に、イノベーションを起こす人材を育成
「臨学舎」という名前は、江戸時代に大槌町に存在した寺子屋「臨生堂」から一字借りています。
この「臨」は、「向き合う」という意味を持ちます。「学びに向き合う」「今の自分に向き合う」そして、「震災に向き合う」ことができる、強い子どもたちに育ってほしいという想いを込めて、大槌町教育委員会の伊藤教育長が名づけました。
コラボ・スクールでは、「震災という苦しく辛い試練を乗り越えた子は、誰よりも強く優しくなれるはず」という理念を掲げています。震災の経験を、“悲しみ”から“強さ”に変える「学習機会」を提供することで、10年後の日本にイノベーションを起こしてくれる人材を、東北の地から輩出することを目指します。
<生徒の感想例>
「これまで勉強できなかった分を取り返したい」
「ここで集中して勉強して、消防士になる夢を叶えたい」
「(避難所で働く看護師の姿を見て)将来は私も看護師になりたい」など
【報道関係者の皆様へ】
大槌臨学舎の開校式(1月23日、岩手県大槌町)は、取材を受け付けております。
詳細は、プレスリリース(PDF)をご参照ください。
<取材のお問合せ>
大槌臨学舎 (pr-tohoku@katariba.net 担当:川井)
【全国の皆様へ】
上述の2社様からのご支援に加え、「女川向学館」を含めたコラボ・スクール全体にかかる費用は、「ハタチ基金」(※2)からの支援やサッポログループ様(ハタチ基金を通じて)、日本財団様(ハタチ基金)、東日本大震災復興支援財団様、バーバリー基金様など国内外の法人・個人の皆様からのご寄付で賄っています。
被災地の子どもたち1人でも多くに学習機会を提供するため、ぜひご支援をお願いいたします。
<ご寄付申込み>
こちらからお願いいたします
※1 「大槌町の教育状況調査」(日本フィランソロピー協会様提供)より
※2 「女川向学館」を含めたコラボ・スクールは、日本財団様を設置団体としてチャンス・フォー・チルドレン様、トイボックス様、フローレンス様、NPOカタリバの5団体が共同で行う「ハタチ基金」の支援事業です。