「あの震災を経験した自分だからできることを」第19回防災まちづくり大賞 授賞式レポート
先日もお伝えしましたように、大槌臨学舎から生まれたマイプロジェクト「復興木碑(ふっこうもくひ)」が、消防庁主催「第19回防災まちづくり大賞」にて日本防火・防災協会長賞を受賞いたしました。
自治体・地域の消防団・企業・教育機関などから約100のエントリーがあり、最終的に19の事例が選定。
その中でも「地域に暮らす高校生自身が構想」し「住民を巻き込みながら実現」、さらに「継続性のある地域文化となる」点が評価されました。
2月9日(月)プロジェクトリーダーの吉田優作くんが代表して授賞式に参加。
第2部の意見交換会では、自身の震災体験から得た地域防災文化の重要性をスピーチしました。
「”1000年に1度”と言われる震災を経験した自分だからこそ、やるべきことがあるのではないかと思いました。
もともと大槌町にも、三陸地震の際の教訓を残した石碑はあったんです。
けれども普段、自分たちが遊んでいた場所にあった石碑に、あの時誰も気づくことがなかった。僕自身もです。
それはとてもおかしなことだと感じました。
自分の子どもたち、孫たちの世代に、この教訓を伝えていくためにはどうすれば良いのだろうか?
そう考え『4年に1度建て替える』必要のある木碑を、地域のみんなで手入れをすることを地域の文化として残していく、というアイデアにつながりました。
今後は大学に進学して危機管理を学び、将来はより多くの人たちを救えるような仕事をしたいと考えています。」
生まれ育った地域を大事にする想いを持つ子どもたちだから、できることがある。
その想いを形にするサポートがあれば、大人に負けないくらいのものが残せる。
これからも、子どもたちの可能性を広げる機会を届け、次世代のリーダーを育成する教育活動に取り組んでまいります。