【新人スタッフの視点】5年目の挑戦と課題
こんにちは。
4月から女川向学館のスタッフとなりました、鈴木胡美です。
本日は新人スタッフの視点から女川町、そして女川向学館の近況をお伝えできればと思います。
女川町では、新しい駅が完成してから1年が経過しました。駅周辺には続々とお店がオープンしにぎわいを見せており、「新しいスタートが世界一生まれる町」をスローガンに掲げ、特にハード面の復旧が進んでいます。
向学館もまもなく5年目を迎えようとしており、町や子どもたちの変化とともに、向学館の様子や課題も日々変化しています。
特に通学方法や出席管理のシステムについては、子どもたちが安全に通う上で重要な課題です。
現在、女川の小・中学生のほとんどが学校と向学館の間をバスで行き来しています。まちのいたるところで復興のための工事が進んでおり工事車両が多く通ったり、そもそも歩道が少ないため、子どもたちが歩いて通うのはまだ難しい状況だからです。
また、未だ子どもたちの約4割が仮設住宅に住んでいますが、徐々に新しい家への引っ越しが進んでおり、通学方法や通学路の変化もあります。向学館でも、誰がどのバスに乗るのか、そしてちゃんと乗っているのか、の管理などが欠かせません。
子どもたちが主体的に学ぶためのしかけや仕組みづくりも引き続きの課題となっています。
ただ学んだり、ただテストの点数を上げるだけではなく、どうやったら子どもたちが主体的に学ぶことができるのか。
そもそも学ぶとはどういうことなのか。わたしたちも子どもたちと一緒に考え、日々模索しています。
向学館には、必要なことをを整えることはもちろん、新しく創り出していきたいことなど、常に課題やチャレンジがたくさんあるのです。
そんな中、女川で「Field Hack Onagawa」(主催:Googleのイノベーション東北、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)、Engadget日本版)というイベントが開催され、ITの力でこれらの課題の解決策を一緒に考えて行くことになりました。
このイベントは、女川町を舞台にフィールドワーク(現地調査)を行い、その土地ならではの課題や問題を参加者の方が技術で解決する、というものです。
▽会場となった女川フューチャーセンターCamass
フィールドワークの後は、参加者同士で感想を述べ、話し合いの中から様々なアイディアが出されました。
参加者の皆さんはいったんそのアイディアを持ち帰り、約3週間後に行われるプロトタイプ(試作品)発表会に向けて具体的な準備を進めました。
そして発表会の様子がこちら!
2グループの方々が、向学館の抱える課題の解決策を考えてくださいました。
▽出席管理を「自動販売機」のような形で行える”ComBox”
女川と向学館のためにアイディアを出し、プロトタイプ(試作品)作成までしてくださった技術者の皆さん、本当にありがとうございました!
テクノロジーとは、ただ「便利なもの」「効率化できるもの」というだけでなく、そこに「わくわく感」や「新しさ」があるという発見とともに、、テクノロジーの可能性を感じました。
今年度も女川向学館スタッフは全力で女川の子どもたちの成長を育んでいきます!
その中で、現在抱えている課題の解決へ向けて、ITの活用や新しいアイディアの取り入れなども積極的に行っていきたいと思います。