「向学館を卒業した子が、活躍できる場所をつくりたい」女川向学館・拠点長が描く将来のビジョン
4月から新しいスタートをきったコラボ・スクール女川向学館。
子どもたちも新しい拠点での学習に慣れてきた様子です。
今回は、新しいスタートをきってから3ヶ月を振り返ってみることにしました。
「4月から異学年混合で授業するようになってから、たくさんの子と交流する機会が増えました」
そう話すのは、子どもたちから”のぶさん”と慕われるコラボ・スクール女川向学館・拠点長。
以前は学校の校舎を利用していたので、教室の数も多く、学年別のそれぞれの教室で学習を行っていました。そのため、担当する学年以外の子どもと話す機会は少なかったそうです。
新しい拠点になり、授業を学年別ではなく、来れる曜日に来てもらう形になりました。
そうなることにより、スタッフも子どもたちも、いろんな学年の子と交流できるようになりました。
また、高校生がたまにくると、中学生が「高校生活ってどう?」「高校受験ってどんな感じ?」と高校の様子を聞いたり、勉強を教えてもらったり・・・。学年を超えた交流が生まれたことにとても可能性を感じます。
「向学館の卒業生たちは今それぞれの環境の中で自分のやりたいことや夢を実現しようとしている人たちがいます。女川の子どもたちが先輩の姿に憧れを持ち、何かをがんばろと思ってもらえる環境をつくっていきたい」
中学生の時からベースギターを練習して注目を集めるパフォーマンスをしている子や、まちづくりに興味があって大学で勉強している子、サッカーや野球などスポーツをがんばって大学に進学した子、実家のホヤをどうにかしたいと思い高校生マイプロジェクトを始めた子など・・・向学館の卒業生には、それぞれ自分の夢に向かって地道に進んでいる先輩がたくさんいます。
この間も卒業生が、「ホヤを使った料理イベントを向学館でやりたいです!」「女川の人生ゲームを作りたいのでワークショップに来てください!」と向学館スタッフに声をかけにきてくれました。
積極的に自分から提案してくれる卒業生の姿を見ると、これから女川を盛り上げてくれそうな気がしました。
「多くの卒業生は震災後、ボランティアに来たいろんな人に関わった世代。さまざまな価値観に触れた世代が、次の世代にバトンをつないでいく循環をつくっていけたらと思う」そう話すのぶさん。
これからも女川向学館スタッフみんなで、子どもたちの夢ややりたいことが形になることに伴奏していきます。
もうすぐ小学生・中学生は夏休み!夏はさまざまなプログラムが待っています。
夏休みもがんばっぺし!