コラボ・ゼミ「後悔しないために、今できることを」
臨学舎で、今年度から新たな取り組みとして始まった「コラボ・ゼミ」。
今回は、インターンスタッフとして11月から3月まで英語を教えている中村先生に、高校時代の体験から今大切にしていることについて話をしてもらいました。
陸上部では部長、文化祭では副実行委員長、勉強では、進学校で学年トップ10に入る、、、という誰もが羨む「順風満帆」な人生を送っていた中村先生。
とある日、突然、がん宣告を受けました。
そこから始まった入院生活。
そこで最初に頭に浮かんだのは「何で自分が・・・」という想いだったそうです。
勉強も、部活も、文化祭も頑張っていたのに何故そんな自分がこんな目に合わなければならないのか・・・
抗がん剤での治療も受け、副作用で食欲がなくなったり、髪の毛が抜けたり。
いつまで生きられるか分からない、見えない「死」という恐怖に直面して、今まで以上に、「いつ死ぬことになっても後悔しない人生を送りたい」と思うようになりました。
生徒たちも真剣に聞き入ります。
無事に治療が終わり、学校に戻ると、1か月後に迫っていた文化祭。後悔しないように、と本気で準備をし、なんと来場者数万人(!)の文化祭を成功させたそうです。
陸上部でも、部長という大役を務め、受験でも見事第一志望の大学に合格する事ができました。
大学に入学した後も、中村先生の挑戦は続きます。
震災後に一度被災地を訪れたものの、結局自分は何もできなかった・・・という後悔をそのままにしたくないと、入学後すぐに休学し、東北の子どもたちに勉強を教える活動に参加。4月から11月までは気仙沼、そして11月から3月までの期間、大槌で勉強を教えています。
ここまで話し終わってから、中村先生から生徒に質問。
”みんなは後悔してることってない?”
生徒たちは、これまでの日々の中で、後悔していること、こうしておけばよかった・・・と思っていることを紙に書き出しました。
中でも、一番後悔していることについては、どうすれば良かっただろう・・・と、それぞれ考えました。
そして、その後悔を二度としないために、「今の自分に出来ること」をしようと誓いました。
紙に筆ペンで書いて、最後に拇印を押します。
初めての拇印に、少しふざけながらも(鼻とほっぺが赤くなっています・・・)、しっかりと自分の胸に刻みました。
コラボ・ゼミ終了後、生徒たちは「今まで後悔する生き方しかしていなくて、目標を決めても達成できなかったけど、先生の話を聞いて、後悔しない生き方をしようと思った」「今の自分を考え直す事ができた」と、中村先生の話を聞いて自分自身の決意を新たにした様子。
「生徒たちから『かっこよかった』という声が出たのがすごく嬉しかった。自分と同じ生き方を強要するつもりはないが、一つのきっかけになってくれたらと思う。」と中村先生。このコラボ・ゼミを通して、生徒たちとの距離もまた少し縮まったようです。
コラボ・ゼミでは、なかなか外の世界に触れ合う機会が少ない子どもたちが、様々なバックグラウンドを持った大人の”本気”の話を聞くことで、自分のやりたいことや、憧れを見つける機会となればと考えています。
12月も残りわずかとなってきましたが、臨学舎では今日も全国から集まったスタッフが大槌の子どもたちの”学びの場”を作り続けています。
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コラボ・スクールでは、最短1か月~勉強を教えるボランティアを募集しています!今回、話してくれた中村先生は、5ヶ月間のインターンとして関わってくれています。
コラボ・スクールでは、大槌・女川の子どもたちの学びを支えていただける方を募集しています。
▼こんな人におすすめ!
・子どもが大好きな方
・将来、先生として働きたい方
・東北の子どもたちの可能性を広げたい方
・地域・行政・学校と一緒に創り上げる学びの場に参加したい方
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