What I really want to tell is…
2015年3月7日、臨学舎で英会話クラスを受講していた高校生を対象に、英語スピーチコンテストを行ないました。
高校1年生から3年生まで、総勢13名が参加。
フィリピン、アメリカ、フランス、東京、、、9名の日本人・外国人ゲスト兼審査員の方々にオンラインで参加いただき、2014年度の集大成を飾りました。
スピーチの準備は昨年11月より、通常のSkype英会話クラスの前に少しずつ行なってきました。まずは、「自分が一番伝えたいことは何か」を自己分析やこれまでの自分を振り返りながら、考えました。
部活動での経験や、短期留学プログラムに参加した時のこと、自分の夢について、大槌町のオススメスポットについて、、、、テーマは様々。
一人ひとりが考え抜いた原稿を、英語ネイティブスピーカーのボランティアの皆さんに英訳してもらい、1月からは英訳原稿を見ながら、ボランティアの皆さんが吹き込んでくれた音声を聞きながら、何度も練習しました。
本番1週間前には、バンクオブアメリカ・メリルリンチの社員有志ボランティアの方々や、国内外のボランティアの方々にもオンラインで練習に付き合っていただき、いただいたアドバイスを元に更に磨きをかけました。
そして、本番当日。
「ちゃんと見ていてくださいね!」「頑張ります!」と自信満々にスタッフに告げる3年生。緊張しながら原稿を最後まで見直す1,2年生。
トップバッターの3年生のスピーチを皮切りに、コンテストは始まりました。
誰もが、「すごい!」と聞き入ってしまう程レベルが高く、7分間のスピーチで観客を魅了しました。後続のスピーチ者達は更にプレッシャーを感じたでしょう。
その後、続々とオリジナルで興味深いスピーチが続きます。
1人ずつ発表直後に、審査員から感想を頂き、お褒めの言葉や更にレベルアップできるためのアドバイスをかけていただきました。
特に、事前に練習に付き合っていただいたボランティアの方々からは、「たった二日間で、前を向いて話せるようになったね!本当に凄い!よく頑張ったね!」等、うれしいコメントをたくさんいただき、生徒たちからは安堵と満足からほっとした様子が伺えました。
もちろん、下級生の中には「もっと上手くできたのに!」と肩を落とす生徒もいました。来年、上級生になって、更に成長が出来るのではないかと今から期待です。
最終結果は、
1位 Kaoru Sano(3年生)
2位 Misuzu Kamaishi(3年生)
3位 Naoko Matsuda(3年生)
4位 Fumika Iwama(1年生)
5位 Yuki Kikuchi(3年生)
以下は、1位に輝いた佐野薫さんからのコメントです。少し長いですが、彼女がスピーチにかけた思いが伝わる文章なので、そのまま掲載します。
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こんにちは、私は大槌高校を卒業した佐野薫です。私は、将来の夢についてスピーチをしました。
私が中学1年生の時に、あるミュージカル映画の舞台裏でキャストが歌やダンスの練習を楽しそうにやっているのを見て、私もやりたいと思いました。小さい時からダンスと英語を習っていたので、英語でミュージカルをしたいと思うようになりました。
しかし、高校生になると色々な方に夢を否定され始め、諦めようと思い始めました。今回のスピーチでも、初めは絶対に夢について話したくありませんでした。しかし夢以外の話題を考えましたが、特に心から訴えたいわけでもない話をするくらいなら、スピーチはしたくないなと思いました。
そこで「全てはあなた次第なんだよ」という母の言葉で、「否定されて諦めるくらいの夢じゃない」と思い、夢を追い続けることに決めました。私が小さい頃からこれまでの過去を振り返ると、日本や海外のドラマや映画のセリフを覚えて演じたり、卒業式に「私の将来の夢は女優になることです」と大きな声で言ったりしたことを思い出しました。「これが本当にやりたいことである」と再認識しました。こんなにも自分のやりたいことが詰まった人生を送っていたなんて忘れていたし、そんな人生を送れていてとても嬉しかったです。自分の本当の気持ちを忘れるって怖いことです。
そしてスピーチでも本当は一番話したかった夢のことを話すことにしました。本番までの間に、本当にたくさんの方々にフィードバックをいただきました。スピーチを聞いてくださったみなさんそれぞれの意見は異なり、フィードバックって面白いなと思いました。毎回注意されていた”interpreter”の発音は今でもとても難しいです。ジェスチャーを自然にしたり、目の大きさや顔の表情、声の大きさやスピードを意識しながらやりました。
私はスピーチコンテストの1番目の発表者でした。だから本番前は緊張で内臓が出てしまうのではないかというくらいドキドキしていました。たくさんの方々にいただいたフィードバックを思い出しながら本番を待ちました。また、さみしい気持ちにもなっていました。なぜなら、これで3年間やってきたスカイプのみんなとの行事は終わりだと思ったからです。今までのスカイプの授業を思い出しました。
本番では、練習の時よりたくさん原稿を見てしまったし、何度も言い直し直してしまったのは残念でしたが、オンラインで私のスピーチを聞いてくださっていた方々の中に、私が高1の時にお世話になった先生から、「あなたの夢、覚えているよ。変わらず夢を追っていて嬉しい」と言われた時は、嬉しくて涙が出そうでした。
スピーチコンテストをして、たくさん新しい単語や文の表現の仕方、人に伝える時のジェスチャーや表情を知ることができて良かったです。高校3年生は3年間のSkypeレッスンのイベントもこの3時間にも渡るスピーチコンテストで最後となりました。日本や海外で、夜遅くまで発表者のスピーチを聞いてくださったみなさん、本当にありがとうございました。夢を否定されたことで気づけた自分の強い思いや、近くに支えてくれる大きな存在がいることを知ることができ、全ての出来事に感謝しています。これから壁にぶつかることがあっても、乗り越えて、自分の人生を楽しみたいです。
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これで高校3年生はSkype英会話クラスを卒業となります。今後はそれぞれの道を歩んでいきますが、Skype英会話プログラムでの経験や、国内外の方々にサポートいただいた経験を生かして、次のステップへと進んでも、がんばってほしいと思います。
来年度以降も、Skypeを使ったオンラインでの英会話学習と、直接、英語のネイティブスピーカーの方々と交流する機会をつくっていきたいと思います。
大槌町はなかなか直接英語に触れる機会が少ない町ですが、ご協力いただける方々と一緒に、グローバルな視野を持ち、自分の気持ちや思いをしっかりと発信できるコミュニケーションスキルを持った子どもたちを育てていきたいと思っています。
引き続き、応援、よろしくお願いします!
Many thanks for your support!