【体験授業】1000キロ先に、絵本を届ける!私たちにもできる国際協力って?
2015年9月初旬。こんな告知チラシを見て、中学生たちが集まりました。
「絵本を届ける運動」って、どんな運動なんでしょうか。どこの、誰に、どうやって、届けるんでしょうか。届いた絵本は誰が読むんでしょうか。わたしたちの絵本も、届けることができるんでしょうか。
60分で、あなたにもできる国際協力。」
大槌町には震災後、世界中のたくさんのNGOや、外国人の方々が支援に入りました。日本から何千キロも離れている国から来て、大変だったときに助けてくれた人たちの姿をたくさん見てきました。中には、「将来、世界の困った人を助ける人になりたい」と口に出す生徒もいます。
9月11日で、震災から丸4年半。
復興が少しずつ進む中、まだまだ支援を受ける側として、励ましの言葉や応援をいただくことが多くある生徒たち。「今回は、自分たちが応援する側になれる!」とこの日を楽しみにしていました。
はじめにシャンティ国際ボランティア会の三木さんから、なぜこの「絵本を届ける活動」が必要なのかを説明していただきました。
「世界には、紛争、貧困、自然災害などで、本を手にすることができない人たちがいます。字の読み書きができなければ、仕事に就けず、貧困から抜け出すことができません。薬の飲み方を間違えるなど命の危険にもさらされます。
本を通して、文字を覚えることができます。先人の叡智や歴史から学ぶことができます。世界への視野を広げることができます。
そして何より、人の喜びや悲しみを理解することができます。」
はじめて聞く、遠い国の子どもたちの現状。食い入るように聞きます。
今回のボランティアは、日本の絵本に現地の言葉(ラオス語)のシールを貼る、というもの。
子どもたちがこの絵本を使って、文字を覚えられるよう、丁寧に丁寧に作業をしていきます。
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絵本を作り終えた後、自習室では、ラオス語を自習ノートに勉強する生徒の姿がありました。
今回の活動を通して、遠い国の子どもたちに想いを馳せ、”応援する側”を体験することができました。支援される側の気持ち・ありがたさがわかる彼らだからこそ、できることもあるかもしれません。これからも、そんな気持ちを後押ししていくことができたらと思います。