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【インターン体験記】学びたいだけ、学べる場所

2016.4.14

4月。桜の季節になり、コラボ・スクールでも、新たな一年が始まっています。

コラボ・スクールは、職員だけではなく、子どもたちに勉強を教える役割のボランティア(1ヶ月間)やインターン(3ヶ月間以上)など、自分に合ったさまざまな関わり方で参画しているスタッフによって成り立っています。

今回は、2016年2月まで大槌臨学舎にて、インターンスタッフとして活動していた石橋雅大さんのインタビューをご紹介します。

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<プロフィール>
石橋雅大(いしばし・まさひろ)
同志社大学 政策学部 政策学科所属
インターン参加期間:2015年9月4日~2月10日

<町のおすすめポイント>
魚がとにかく美味しいこと!

ーー コラボ・スクールのボランティアに参加する前は、何をしていたんですか?

もともと1年間休学していて、その前の約半年間は、フィリピンに留学していました。
本来ならばずっと留学していようと考えたのですが、デング熱にかかり体重が10キロ減量してしまい、やむなく帰国。残りの休学期間をどうしようかと考え、遊んで過ごす、家でだらだら生活する、就活の準備にあてる等、様々な選択肢がある中で、国内の問題に取り組みたいと考え、調べる中で、コラボ・スクールを見つけました。

ーー 日本の被災地・東北ボランティアに参加しようと思ったきっかけは?

被災地のために人助けをしたいという思いが震災後も風化せず残っていたので・・・。取り組み自体にも非常に共感できたし、何よりも被災地のために何かしたいという衝動が僕を動かしていました。

ーー コラボ・スクールをボランティア先に選んだ理由は何ですか?どんなところに惹かれました?

自分を成長させてくれる環境がありそうだったから。
被災地支援には多くの方法があり、期間に関しても短期から長期と様々。自分自身、短期よりも長期で関わりたいと思ったし、長期で支援に携わるのであれば、自分が成長できるような土壌があり、システムの整っている場所が良かった。しっかりしたメンター制度もあり、スタッフもそこまで多くないことから、自分の価値を発揮できるコラボ・スクールに決めました。
正直、最初は教育にはあまり関心はなく、支援の方法は長期的な視点で成長できる場所ならどこでも良かったというのはありますが、振り返るとここにして良かったと心から思っています。

ーー 実際にコラボ・スクールに来てみて、どんなことを感じました?

働いている人は、全国各地様々な場所から来ていて、これまでの経歴も異なるため、人数は少ないけれど非常に濃い空間ができているところ。さらに、地域の方や全国からの支援者の方も巻き込みながら、常にコラボ・スクールの中心には生徒がいて、時に方向性が交錯してぶつかり合うこともあるけど、全員が「生徒のため」を思って仕事をしているところだと感じました。

ーー そんな中で大変だったことや辛かったことはありました?

授業の工夫や様々な取り組みへの努力がなかなか評価されず、むしろ生徒たちから否定されることもしばしばあったので、なかなかモチベーションを保つのが難しかったこと。しかし、ここで負けてはいけないと思い、やり続けたことで報われる瞬間もありました。何事もめげずに頑張ることの大切さを学びましたね。

ーー どんなところにやりがいや嬉しさを感じました?

ある授業で僕の指導力不足で生徒との関係に軋轢が生じました。生徒は僕の陰口を言っている。僕のモチベーションは下がり続けていましたが、自分が変われば相手も変わると信じて、とにかく生徒からの授業に対する声や意見を受け止め、反映していきました。
しばらくすると、授業もうまく回るようになり、ある日突然陰口を言っていた生徒が、「先生、変わったよね」と笑顔で話しかけてきた瞬間が最も嬉しかったです。苦しんだ分、跳ね返った時の嬉しさ、承認された時のうれしさは格別で、「やってきたことは間違いではなかったんだ」と自信を持てました。

ーー コラボ・スクールでの経験から学んだことや、今後に生かせると思ったことはありますか?

何よりも、コミュニケーションの取り方を学んだと思います。インターン後には、人への接し方ややる気の導き方など、配慮をするようになりました。
就職先についても、今回の経験を通して、人や子どもたちと向き合い、可能性を広げるような仕事に魅力を感じるようになり、現在はそういった業界を目指して就活をしています。

ーー 最後に、ボランティアを検討している人にメッセージをお願いします。

自分がやりたいと思った気持ちだけ応えてくれる、つまり学びたいだけ学ぶ土壌があるのがコラボ・スクールです。
「被災地のために」「教育に関心がある」など入り口は違ったとしても、職員と一緒に生徒に向き合いながら、震災から5年が経過した被災地でのインターンは自分にとってかけがえのないもので、一生の宝物です。後悔することはないと思うので、ぜひ、前向きに検討してもらえたらと思います!