学びを深める夏!広げる夏!7年目を迎える大槌臨学舎で、スタッフから子どもたちへ伝えたい想い
岩手県大槌町にてカタリバが運営する放課後学校「コラボ・スクール大槌臨学舎」。
暑い日が続くと思えば、急に肌寒くなる大槌の夏。
そんな大槌の子どもたちも夏休みに入りました。
大槌臨学舎では、毎年恒例「夏期講習」が今年も10日間の日程で開講!
いつもは放課後に賑やかな臨学舎も、この時期だけは、明るい時間に子どもたちが通っています。
学びを広げる選択授業
しかし、今年の夏期講習は一味違うプログラム。
数学や英語といった通常科目の他に、臨学舎のスタッフがそれぞれオリジナルの授業を考案。
中学生を対象に「選択授業」として開講し、子どもたちは自ら興味関心のある授業を選び、参加しました。
例えば、「宿題はあったほうがいいか?ないほうがいいか?」など身近な話題を題材にディベートを学ぶ授業。
「好き/嫌い」の感情ではなく、相手が納得するためにいかに論理的に説明するか?
子どもたちは苦戦しながらも、チームごとに話し合いながら考えていました。
こちらでは『ワールドカップで学ぶ地理』という授業。
幼い頃からサッカーが好きなスタッフが、ワールドカップ開催時に出場国を調べていくうちに地理が得意になった、という学生時代の原体験をもとに授業をしました。
さらに高校生も参加し、少し難しい歴史の授業。
日本と東南アジア諸国との戦争やその後の関係について学びました。
そしてこの夏期講習期間、元臨学舎スタッフがボランティアにかけつけてくれました。
子どもたちは久々の再開に大喜び。多くの生徒が授業に参加しました。
家族の話、介護の話に、子どもたちは真剣な表情で耳を傾けていました。
ほかにも様々な授業が企画され、子どもたちは思い思いに授業に参加していました。
『楽天イーグルスから学ぶ情報収集力』
『空想科学教室~柳田理科雄に学ぶ「漫画の世界を科学する」~』
『ラブレターの書き方講座〜I love youを訳してみよう!〜』
選択授業を通して身につけてほしい力
普段は数学や英語の問題に頭を悩ませながら机に向かう子どもたち。
子どもたちが日常的に通う大槌臨学舎も7年目を迎え、今通っている子どもたちにとって、コラボ・スクールは目新しいものではなく「この町にあたりまえにあるもの」になりつつあります。
「親に言われて通うようになった」
「成績を上げたくて通うようになった」
学力はもちろん大事。
しかし、“勉強するためのコラボ・スクール” という認識が強くなっている子どもたちに、「自ら学びを得ること」を体験し、「学ぶことの楽しさ」を知ってほしい。
そんなスタッフの想いを込めて、子どもたちが自分で選んで決める「選択授業」を開講することにしました。
「選択授業」を通してつけてほしい力。それは、夏休みが終わっても変わりません。
この夏の経験をきっかけに、子どもたちがコラボ・スクールで過ごす時間を自ら楽しく学んでいけるよう、これからも応援し続けます。