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震災当時、小学1年生。〜高校入試を控えた大槌の中学生による決意〜

2019.2.21

岩手県大槌町にて認定NPO法人カタリバが運営する、子どもたちの放課後の学びの場と居場所「コラボ・スクール 大槌臨学舎」。

町の復興も進み、待望の大槌駅が完成。来月、隣町とを結ぶ路線が開通します。

大槌町の中学生にとっては、周辺地域の高校へ行きやすくなり、進路の選択肢が広がっています。

 

新しくできた大槌駅。町にある「蓬莱島(通称、ひょうたん島)」をイメージして造られた駅舎です。

 

現在、岩手県公立高校入試を控えている中学3年生。彼らは震災当時、小学1年生でした。

小学生の頃から臨学舎に通い、授業・自習に励んでいる子どもたちがたくさんいます。

 

 

 

 

■「自分と向き合う」決起集会!

入試まで30日。毎年恒例の「決起集会」が行われました。

勉強に励む毎日を送り、ますます緊張感が高まる中、ラストスパートを走りきれるように少し時間をとってこれまでの自分の頑張りをふりかえる時間です。

過去の決起集会の様子はこちら

この日にやったのは、「自分と向き合う」こと。

 

中学3年生が勉強の合間を縫って集まりました。

 

 

難しい問題が分からず落ち込んだり、受験生というプレッシャーを感じたり、ネガティブな感情になりやすい、受験直前のこの時期。

 

そんな子どもたちに、これまでに自分が笑顔になれた瞬間・嬉しかった瞬間を思い出して自信をもって欲しい。

そんな思いを込めて、「自分と向き合う」時間をつくりました。

 

まずはこれまでの臨学舎でのがんばっている様子を動画で振り返ります。

 

 

■これまでにあった「よかったこと」を書き出そう!

 

この日、「自分と向き合う」ために、これまでの自分を振り返る時間を設けました。

誰とも話さない、自分との時間。

 

これまでの自分を振り返り、「あれはできたなあ」「あのときは嬉しかったなあ」と、ポジティブに感じた出来事を思い出します。

 

学校・家・臨学舎など、毎日を過ごしている場所で、どんな「良いこと」があったのかを1人で書き出していきました。

 

 

それぞれ離れて、自分に向き合います。

 

 

「学校で、毎日欠かさず宿題を出せた!」

「家で、家事のお手伝いを続けている。」

「臨学舎で、自習に来る回数が増えた。特に頑張った日は自分を褒めることができた!」

 

1人ひとり、ささいなことから大きいことまで、箇条書きで書き出していきました。

 

 

■未来の自分から今の自分へのメッセージを考える

最後に、これから入試までの30日間、どんな風に過ごしていきたいかをイメージ。

「進路が決まった自分から、今の自分に向けてどんな声をかける?」ということを考えました。

 

『自分らしく悔いが残らないように』

 

『あと少し、がんばれ』

 

『自分が正しいと思った道を行け』

 

自分に対して、メッセージを考えました。

 

 

子どもたちから出てきた、自分自身への素直な言葉の数々。

自分に向き合って選んだ言葉は、きっと1番の力になるはずです。

 

■残り数日の受験生活

この日は最後に、円陣を組んで、全員で声を揃えて、気合を入れました!

保護者の方も一緒に円陣を組みました。

 

普段は元気な笑顔を見せるある子は、本当は不安と迷いでいっぱいな心の内を明かしてくれました。

毎日静かにコツコツと勉強を続けるある子は、自分を褒める機会になった様子。

 

入試まであと数日。

これまでの自分の頑張りを認めつつ、最後の追い込みを全力で頑張れるように。

 

スタッフも、全力で子どもたちをサポートしていきます!