卒業生がコラボに就職!帰ってきた桜子!
大槌は新緑の輝く季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のブログは、フレッシュな季節にぴったりの新入職員の紹介をしたいと思います!
髙木桜子さんは、大槌町で出身で、中学3年生のころからコラボに通っていた卒業生でもあります。本日はコラボに通っていたころから、就職に至るまでのストーリーをまとめました。
■コラボを利用し始めたきっかけは何ですか?
■中学時代
中3のころからコラボに通い始めました。震災当時は仮設住宅に住んでいて、家族も一緒にいるなか、家で集中して勉強できる環境がありませんでした。そこで、勉強できる場所を探していたところ、コラボを見つけました。最初は学習する場所としてコラボを使用していましたが、様々な地域からきた、テンションの高いお兄さんたちが声をかけてくださり、打ち解けていきました。
初めのうちは、「どこから来たんだろう?何してる人なんだ?なんで大槌にいるんだ?」と思いましたが、普通だったら出会えない多様な生き方をする人に出会えたことが、私の世界を広げてくれました。スタッフの皆さんと話す中で、自分の将来を考える時の視野が広がったと思います。このころから、「自分も大槌の外に行っていろんな経験がしたい!」と思うようになりました。コラボの先生は私の将来を一緒に考えてくれる存在です。自分がその道を選んだ理由をたくさん聞いてくれるので、一緒に考えてくれている感覚がありました。それがとても心地よかったです。
■高校時代
高校生になってからは、Skype英会話をするためにコラボに通っていました。英会話を通して、コラボの先生以外にもたくさんの人と出会いたいと思ったからです。英語スピーチ大会にも挑戦したり、大槌に来てくれた外国人の方に英語で町案内をしたりしました。
また、Skype英会話を通して憧れの人にも出会いました。カナダの大学を休学して、コラボに来ていた礼子先生は、英語も話せるし、楽しそうに大学の話をしてくれました。それを聞いて私も、海外で勉強してみたいと思うようになりました。礼子先生とは今でも仲が良く、連絡を取り合うほど大切な人です。
■大学時代何をやっていましたか?
最初は、周りの人に合わせて岩手の大学に進もうと思っていました。そんな時にコラボの先生から、「安易な考え方だな~」って言われて衝撃を受けました。その時初めて、私は何のために大学に行くんだろうと初めて考えました。私が大学へ行く目的は、将来大槌や岩手の復興にたずさわるためにその勉強をしたいと思ったのと、たくさんの人に出会いたいからなんだということに気づきました。だからこそ、東京の大学に行ってみたい!と思うようになりました。
東京の大学に入る手段を探していると、東洋大学の「独立自活」支援推薦入試制度というものを見つけました。この制度は、日中は、大学で働くことで、学費が半額まで免除されるという内容で、家族にそこまで負担をかけずに大学に通える手段を探していた私にはぴったりでした。狭き門ではありましたが、努力の結果この制度を利用して入学することができました。
■お仕事はどんなことをしていましたか?
大学では入試課のお仕事をさせてもらいました。大学生のうちから社会人の方とともに働き、仕事の経験を積むことができました。
入試課では、受験生に対して様々な活動をしていました。大学校内案内や学部説明、受験生向け相談会などの業務にあたりました。学生の相談に乗っている瞬間が、とても充実していて好きな時間でした。学部紹介で出会った高校生が、大学入学後に挨拶しに来てきくれた時は本当に感動して仕事のやりがいを感じました。
■大学時代に記憶に残っていることはなんですか?
■初めての海外経験
私自身、礼子先生のように海外に行くことが夢でした。大学生になって、初めて訪れた海外の国はタイでした。大学の授業の一環で、学生数名と一緒に行きました。私は、勇気を出してリーダーになり、全員のパスポートや旅券の取得、宿泊先の手配までサポートしていました。
タイについてから、チュラロンコン大学の学生とともに研究を行いました。研究テーマも学生のみで決めて実施する授業なのですが、最初の内は大苦戦しました。先輩もいる複合チームをうまくまとめることができず、研究発表もなかなかうまくいきませんでした。ですが、私はいい雰囲気のチームを作りたいという思いが強かったのであきらめずにコミュニケーションを取り続け、何とか最後の発表を仕上げることができました。最終的には、チームの雰囲気もとてもよくなり、最後の発表も好評だったので良かったです。チームのメンバーから「さっこのチームでよかったよ!」と言われた時、本当に嬉しかったです。この経験から私はどこでも生きていけるんだと自信がつきました。
また、タイでの食や、常識なども日本と異なっていてすごく刺激的な体験でした。
■イギリスへの語学留学
その後、もっと英語表現や海外の文化を学びたいと思い、イギリスのヨークという町に7か月間の語学留学へ行きました。ヨークは、中心地が壁に囲まれている昔ながらの土地でした。イギリスの中でも歴史的な文化が根付いた地で、大槌でも観光ガイドをしていた私にとっては夢のような場所でした。向こうでは、積極的に英語で話しかけて、全ての時間を自分の成長のために使っていました!
海外での経験は本当に充実したものばかりで、たくさんの出会いにも恵まれ、今の私には欠かせない宝物になりました。
■コラボに戻ってきた理由は何ですか?
本当は大槌で観光系の仕事に就こうと考えていました。しかし、コロナの影響でインターンや他にも予定していたものがどんどんなくなっていきました。そこで生まれた余白時間を使って、自分の進路についてたくさん考えました。
私は、観光を通して今ある土地の魅力を伝えることも素晴らしいことだなと思っています。しかし、教育は大槌の未来の魅力につながっていくお仕事です。私がコラボスクールに出会って感じたような視野が広がる経験を今度は自分が伝える側で関わりたいと思い、地元の大槌で教育の仕事に就くことにしました。
■最後に意気込みをどうぞ!
まずは自分自身の成長を第一に考えていきたいと思います。自分のできることを増やしていきたい。コラボ・スクールやカタリバに貢献できる人になりたいです。そのためにも、もっとたくさんのことを経験して、成長していきたいと思っています。そして、社会人としても、大槌で働く大人としても自律していきたいです。
コラボスクールでは、主に中学生の学習支援と、町内のみなさん(特に自分と同世代の若者の方々)との交流、繋がり創出のために頑張っていきたいと思います。コラボスクールを通して関わる全ての方と全力で向き合っていきたいです。
未来の大槌や日本がさらに魅力的になるよう、尽力していきます。どうぞよろしくお願いいたします。