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【双葉みらいラボ2周年】あなたにとってみらいラボとは?

2019.10.30

■「あなたにとって、みらいラボはどんな場所ですか?」

 

福島県広野町にある「コラボ・スクール双葉みらいラボ」。今年4月、設置場所であるふたば未来学園高校の新校舎への移転に伴い、私たちも一年半慣れ親しんだプレハブ施設から新校舎内の「地域協働スペース」に活動場所を移しました。

現在、60人以上の生徒が来館する施設となり、月末に双葉みらいラボが設置から2年を迎えたことに伴い「周年感謝祭」を行いました。

2周年感謝祭のスタートはたこ焼きやお好み焼き、おにぎりを参加者全員で作って食べる「クッキングイベント」から始まりました。

 

(アイスブレイクのクッキングイベントの様子)

 

感謝祭では設置準備期間である技術室の「ふたばコラボスクール」時代から、今年の3月まで使っていたプレハブ校舎の様子、そこでの活動内容、また新校舎に移ってからの半年間を振り返りました。

そしてスタッフから、「あなたにとって双葉みらいラボどんな場所ですか?」という問いを投げかけました。

(みらいラボで過ごした一年間を振り返っている様子)

 

 

生徒からは「家のようにくつろげる場所」「いろんな人と出会える場」「知識を得る、成長する場」といった声が聞こえてきます。

技術室・プレハブ・新校舎と場所は変わっても、みらいラボは生徒にとって安心安全の場であり、挑戦のステージであり続けていることを証明しているように思えました。

 

みらいラボの設立の背景や、ご支援くださる方たちの想いを改めて思い返しながら、感謝祭の最後には「みらいラボへの手紙」を書きました。

(みらいラボへの手紙)

 

進路活動で忙しく感謝祭に参加できない3年生の中には、嬉しいことに「手紙だけでも」と来館してくれた生徒もいました。

 

(イベント最後の集合写真)

 

■「双葉みらいラボ」2年間の歩み

201111日、福島県は地震と原発事故という大災害に見舞われました。

 

多くの人が生まれ育った故郷から避難することを余儀なくされましたが、震災から年が経った2015年、福島の復興のため、故郷に戻って学び直したいと願う子どもとたちのためにふたば未来学園高校が設立されました。

しかし、大きな喪失を体験し、転校を繰り返す中で力を発揮できずにい生徒もたくさんいました。

学力も異なる生徒たちに、安心安全な居場所と自らの力で自立できるようになっていくきっかけを届ける放課後の場を作ることになり、カタリバとの連携が開始。

2017月、設置準備期間として、学校の技術室内で「ふたばコラボ・スクール」がオープンしました。

(生徒と一緒にかいたコラボ・スクールの看板)

 

オープン初日は45人の生徒が来館。その後も一日30人前後の生徒がやってきました。

友達とボードゲームで盛り上がったり、大学生の先輩に勉強を教えてもらったり、時には将来について相談したり、考えてみたりする。これまでなかった放課後の場が生まれました。

 

ふたばコラボ・スクール時代の様子)

 

 

みらいラボの利用目的は生徒それぞれです。

自分が取り組むプロジェクトの相談に来る生徒、家では勉強しないから帰宅する前に勉強していく生徒、日々の学校生活の悩みを相談しに来る生徒など。

そういった生徒に対して、コラボ・スクールは気軽に安心できる居場所になれることを目指しました。

オープンしてからか月後の2017月、コマツ様から寄付していただいたプレハブ校舎に移動し、「ふたばコラボ・スクール」から「コラボ・スクール双葉みらいラボ」に正式名称が決まり本格的にスタートを切りました。

 

(プレハブ校舎)

 

「双葉みらいラボ」には自分の未来をつくるための「実験」の場にしてほしい、という想いが込められています。生徒たちは自分にとって、この地域にとって必要なことは何か、大事なことは何か、考えながら様々なことに取り組んできました。

自分の好きなことを追究するサークル活動を始めたり、地域の人が取り組むプロジェクトに参加したり、中には自ら身の回りの課題を設定し、解決のための行動をとる生徒がどんどん現れ始めました。

安心安全な居場所から、自らにとっての挑戦のステージとしてみらいラボを活用し、多くの学びが生まれる場になりました。

 

(プレハブでの学習の様子)

(地域の人と高校生で広野町について想いを馳せた「高校生×地域、広野町作戦カイギ」)

 

そして2019月、ふたば未来学園高校が新校舎に移転双葉みらいラボも学校内の地域協働スペースとして再スタートを切りました。

月に行ったイベントの様子)

 

 

■3年目のみらいラボ、更なる進化を!

最近、みらいラボに大学生・社会人となった卒業生がふらっと訪ねてくることがあります。中には、「今の高校生のために何かしたい」と考えてインターン・ボランティアとして帰ってきて、勉強を教えたり、後輩たちの相談にのったりしてくれる卒業生もいます。

 

今年の夏には、月に卒業した大学生が双葉みらいラボのインターンとして活動してくれました。

彼は高校時代、防災に関するプロジェクトに取り組んでいました。

「その過程で出会った人たちや学んだことが、自分の生き方を変えてくれた」と言います。

 そしていま、高校時代の彼のようにプロジェクトに取り組む高校生たちを、「今度は自分が応援したい」とみらいラボに帰ってきてくれました。

彼がプロジェクトに取り組む姿、堂々とステージで発表する姿をみて感化された後輩たちが何人もいます。

(インターンとして帰ってきた卒業生)

 

 

現在の双葉みらいラボには、目標に近づくために熱心に勉強に取り組む生徒、あるいは地域の方や専門家に相談したり、打ち合わせをしたりしている生徒がどんどん生まれてきています。 

そんな高校生のために毎週のように来館し、時には自らイベントを開催してくれる地域の方もいます。

(地域の方に開催していただいたスマホ写真講座)

 

 

多くの方に支えられて、双葉みらいラボは生徒とともに成長してきました。

中高生だけではなく、地域の大人も、県外・海外の人も集まることができる、地域協働スペース「双葉みらいラボ」をこれからどんな場所にしていくか。

ここに集う人たちと対話しながら、創り上げていきたいと思います。

年目の双葉みらいラボも、どうぞよろしくお願いいたします。